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タンザニア ンゴロンゴロAA++(100g)
タンザニア ンゴロンゴロAA++(100g)
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大地の輪郭を感じる一杯
「アフリカのコーヒー」と聞いて、まず思い浮かぶのはエチオピアやケニアかもしれません。けれど、近年スペシャルティコーヒーの世界で注目を集めているのが、タンザニアです。
とりわけ、ンゴロンゴロ(Ngorongoro)と呼ばれるエリアの豆は、その豊かな風味とユニークなテロワールによって、多くのバイヤーやロースターに評価されています。
この記事では、「タンザニア/ンゴロンゴロAA++」というスペシャルティグレードの豆について、格付けの意味、産地特性、風味傾向などを軸に解説していきます。
「ンゴロンゴロ」とはどんな場所か?
ンゴロンゴロは、タンザニア北部・アルーシャ州に位置する自然保護区です。世界最大級のカルデラ地形としても知られ、野生動物の生息地であると同時に、標高の高い山岳地帯にコーヒー農園が点在しています。
標高は約1,600〜2,200m。朝晩の寒暖差が大きく、日中は強い日差しが照りつける一方で、夜間は冷え込むという気候条件が整っています。この気温差はコーヒーチェリーの成熟をゆっくりと進め、糖度の蓄積と酸の明瞭さを高める効果をもたらします。
また、火山由来の土壌は栄養分に富んでおり、ミネラルを多く含む大地が、豆の味に骨格と複雑性を与えていると言われています。
ンゴロンゴロの自然環境はユネスコ世界遺産にも登録されており、その保護区域内で栽培されるコーヒーは、自然との共生を前提とした持続可能な生産方法で育てられています。
AA++とは?タンザニアの格付けについて
「AA++」は、タンザニアにおけるコーヒー豆の格付けを示す表記です。
タンザニアでは、豆のサイズ・密度・欠点数などを基に等級(グレード)が定められています。サイズによる区分は、スクリーンサイズと呼ばれるふるいに通すことで測定されます。
- AA:スクリーンサイズ18以上(7.2mm以上)
- A:スクリーンサイズ17(6.8mm以上)
- B:スクリーンサイズ16(6.2mm以上)
このうち「AA」が最大サイズであり、粒ぞろいで成熟度が高く、一般的には風味のバランスが良く、カップクオリティが高いとされています。
では「AA++」とは何か?
これはAAの中でも、さらに欠点豆が少なく、風味評価の高いロットに与えられる特別な記号です。つまり、AA++はサイズだけでなく、精製・選別の精度が極めて高く、味のクオリティが保証されたロットであることを意味します。スペシャルティコーヒー市場では、こうした「++」付きのグレードが特に重宝されます。
味わいの特徴とその背景
ンゴロンゴロAA++は、ケニア系の華やかさとエチオピア系の柔らかさの中間のような印象を持ち、個性とバランスを両立させた風味を楽しむことができます。
カッピングノートとしては、以下のような特徴があります。
- カシスやレッドグレープのような果実味
- ブラックティーやスパイスのような香り
- ほのかなハーブ感、ユーカリやミントの余韻
- しっかりとしたボディと甘いアフターテイスト
これらの風味特性は、品種・土壌・気候・精製の掛け算によって生まれています。タンザニアではブルボン種の亜種「N39」や「Kent」が多く栽培されており、高地の寒暖差によって酸と糖のバランスが良く保たれます。
また、現地ではウォッシュド(水洗式)精製が中心で、クリーンでシャープなカップを実現しています。
生産者と精製工程
ンゴロンゴロ地域では、数多くの小規模農家(スモールホルダー)がコーヒーを栽培しており、収穫されたチェリーは共同のウォッシングステーション(通称:CPU)で精製されます。
熟度が揃ったチェリーのみが受け入れられ、手作業での選別を経たうえで、果肉除去・発酵・水洗・天日乾燥のプロセスを丁寧に実施。乾燥時にはアフリカンベッドと呼ばれる高床式の棚が用いられ、通気性を確保しながら、ゆっくりと均一に乾燥されます。
この丁寧な精製とロット管理こそが、AA++という品質等級の裏付けになっているのです。
味の抽出と楽しみ方
タンザニア/ンゴロンゴロAA++は、明るい酸味とボディの強さが両立しているため、抽出方法によって異なる側面を引き出せる豆です。
ハンドドリップでは、湯温90℃、抽出時間3分を目安にすると、果実味と甘味がバランスよく表現されます。やや粗挽きにすることで、ハーバルな余韻が際立ち、冷めたときにも香りが落ちにくいのが特徴です。
エスプレッソにすると、凝縮感のあるフルーツタルトのような印象になり、ミルクとの相性も良好です。
タンザニア産スペシャルティの立ち位置
タンザニアのコーヒーは、かつては「キリマンジャロ」の名で広く流通していましたが、現在ではエリアや農園名でのトレーサビリティが重視されるようになり、スペシャルティの文脈で再評価が進んでいます。
その中でも、ンゴロンゴロは明確な産地個性と高地生産の優位性から、国際的なロースターにとって注目のエリアとなっています。カッピングスコアで85点以上を獲得するロットも多く、ケニアとは違ったアフリカの魅力を伝える新たな選択肢として、着実に評価を高めています。
個性は強いがバランスが良く、アフリカコーヒー初心者にも、フローラルや果実味を追求してきた上級者にも受け入れられる——そんな懐の深さを持った豆です。
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一口飲んで、ンゴロンゴロの壮大な自然が目に浮かぶようでした!カシスや赤ぶどうみたいなジューシーな果実感がまず口に広がり、しっかりとした甘みがそれを支えてくれます。でも単にフルーティーなだけじゃなく、後から紅茶やハーブのような爽やかな香りが追いかけてきて、飲むたびに新しい発見があるのが楽しい。後味はスッキリきれいなのに満足感は十分。個性と飲みやすさが両立した、さすがAA++と納得の一杯でした!
ブラックコーヒーはこんなに美味しかったのか!という印象でした。普段インスタントコーヒーを飲んでいますが、初めて、ンゴロンゴロを頂きました。風味良し!苦味良し!ブラックなのに、スッキリとした飲みやすさ良し!おすすめです。
とても質が高くておいしかったです。
どっしり重みがありつつ、後味で抜けるような甘みがあり、驚きの美味しさ
普段飲んでいるコーヒーをぐんとアップグレードしたような印象でした
QOL が上がる気がします♪
いわゆるキリマンジャロと評されることが多いのがタンザニアの豆ですが、
こちらは最高等級(AA)のさらに上の++まで獲得したまさにスペシャリティな一品
深煎りならではの苦みやコクも透き通るようなクリアさがあり、
深煎りを飲み慣れた方にとってもその違いを感じることができるはずです
わたしはこの豆が一番好きです。オススメできます